このページでは、テレビ金沢の番組審議会の模様をお知らせしています。
審議会は、番組の質の向上などを図るために、放送法で設置が決められているものです。
第271回 番組審議会
- ●開催日時
- 平成30年3月26日(月)午後3時30分~4時20分
- ●場 所
- テレビ金沢 会議室
- ●議 題
- 『NNNドキュメント’18 拉致と言えなくて~寺越さん母子の55年~』
平成30年1月28日(日) 24時55分~25時25分 放送
●意 見(要旨)
○拉致という言葉を封印して、再会を重ねた母子の様子を半世紀以上にわたって追い掛けた力作だと思った。
○オーソドックスなタッチで寺越母子の証言を重ねていく手法、コメントの重みが的確に処理され、二人の心の叫びが見事に描かれている。
○55年の年月の中で起こったことを30分番組にまとめているが、大事なことがしっかり取り上げられていて、よくできている。
○微妙な問題を氷山に例えると、海面上に現れている部分で番組ができている。海面下にある真実を視聴者に推量させる構成で優れた番組になっている。
○消息不明だった寺越外雄さんから手紙が来たことが、番組の入り口になっている。インパクトのあるスタートの仕方に納得した。
○お母さんの訪朝回数が65回。それができた理由、背景が不明。もう少し踏み込んだ考察が必要ではないか。
○事実を伝える映像と、資料に事実を語らせている点は現在のマスコミに必要だと強く感じた。大変素晴らしい番組だと思った。
○ドキュメント番組として誇張や飾りのない表現に徹して制作されたことは、時間の重さを損なうことなく凝縮することに成功している。
○『拉致と言えなくて』ということで、正面からそれを取り上げることは30分では不可能。それがメインテーマでなく、母の愛、執念に焦点を当てた番組だと思う。
○海難事故の真相、家族の意見、他の拉致被害者との相違等欠落している部分が多いと思う。デリケートな問題でメディア的にどう取り上げるか難しいとは思うが、視聴者は違和感を持つだろう。
【出席者】
根本 博、神谷ますみ、林 隆信、石川 憲一、勝田 省吾、直江 学美、西沢 隆之、永井由佳里[書面]
(以上審議委員、順不同)
築田 和夫、大久保 正晴、菅沼 直樹、本 秀一、金本 進一、岡本 達生、辻 雅由
(以上テレビ金沢)