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石川県内の巨樹・桜「能登町・五十里ののとキリシマツツジ」

五十里ののとキリシマツツジ


五十里ののとキリシマツツジ (石川県指定天然記念物) 能登町五十里ム172乙1 酒井家
 幹周75センチ 樹高約1.3メートル 枝張り約2.4メートル 推定樹齢250年
                      (石川県 県指定天然記念物ホームページより)

五十里(いかり)は、能登町の中心地 宇出津から直線で北西10キロ余りの位置にある。町野川沿いに田畑はあるが、地区の多くは森林が占めている。町村合併するまで村役場だった能登町柳田庁舎からは、県道26号を西方向の穴水方面に3.4キロほど行くと到着する。五十里ののとキリシマツツジへは、更に県道26号を約270メートル進み、町野川に掛かる五十里橋を渡ってすぐに左へ曲がると右手に酒井家が見える。
酒井家の庭先に五十里ののとキリシマツツジはある。のとキリシマツツジは、ミヤマキリシマとヤマツツジの交雑種とみられ、能登には全国的にツツジの栽培が盛んとなった江戸時代にもたらされたが、風土などにより九州のキリシマツツジとは花弁の大きさなど異なる特徴を持つようになり、現在は3系統7品種が確認されている。一世を風靡したキリシマツツジの栽培は、やがて他のツツジの人気に押されて全国各地から消滅していったが、能登では世代を超えてそれぞれの庭先で大切にされてきた。のとキリシマツツジというと深紅の花を思い浮かべる方が多いだろうが、石川県の天然記念物に指定されている五十里ののとキリシマツツジは紫色をしている。石川県のHPによると、紫色の花を咲かせるものは全国的にみても個体数が極めて限られ貴重だそうだ。五十里ののとキリシマツツジは、紫色の花を咲かせるものとしては最大で、DNA分析の結果、紫色ののとキリシマツツジは遺伝的に同じであることから、酒井家のものから挿し木や株分けなどにより能登各地へ広がった可能性が指摘されているとある。能登には樹齢100年以上ののとキリシマツツジが500本以上あると言われているが、多くは個人宅の敷地内である。鑑賞希望者のために「のとキリシマツツジ オープンガーデン」として一定期間、庭を公開していただいているお宅もあり、掲出の画像もその際のものである。雪などから守るため、のとキリシマツツジの栽培は大変なご苦労があると聞いており、他人が無責任なことを言ってはいけないが、残していっていただきたいと願わずにはいられない。

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