ページ内のクイックリンク
  1. このページの本文へ
  2. サイト全体メニューへ
  3. サイト情報メニューへ
  4. お問い合わせへ
  5. サイトマップへ
HOME  >  イベント  >  つたえよう美しき森  >  石川県内の巨樹・桜「津幡町・甲斐崎神社社叢アカガシ林」

石川県内の巨樹・桜「津幡町・甲斐崎神社社叢アカガシ林」

甲斐崎神社社叢アカガシ林


甲斐崎神社社叢アカガシ林 (石川県指定天然記念物) 津幡町字大熊ト6 甲斐崎神社

津幡町大熊(おんま)は、町の中央からやや北で、津幡町の中では標高の高い位置にある。小さな集落の他は、森とそれを開墾した農地で形成されている。津幡町役場からは、役場を出てシグナス通りを約450メートル北上、庄南交差点を右折し、約500メートル直進すると、津幡交差点から道が県道218号となる。この先は、交わる国道にとらわれず3.8キロほど道なりに進み、鳥越地内の交差点を左折して県道219号に入る。1.4キロほど先の吉倉地内の三叉路を斜め左に入り、約600メートル行くと大熊となる。甲斐崎神社へは、そのまま更に約800メートル進むと坂道の途中で斜め右に下っていく道があり、その入り口に大熊の集落と甲斐崎神社の方向を示す看板がそれぞれ立っている。この道を約110メートル進み、集落の中の三叉路を右に曲がって林道を上っていく。約670メートル行くと三叉路があり、これを左折すると約80メートル先に神社の駐車場がある。
駐車場脇にある鳥居をくぐると、甲斐崎山(標高189メートル)の山頂近くに鎮座する甲斐崎神社への参道があり、その両脇がアカガジを中心とする原生林となっている。ちなみに、山や神社につく「甲斐崎」の名称は、慶長年間(1596〜1615年)以後、この地で加賀前田家の十村(加賀前田家領内の農政制度 農村を管理監督するため村を束ねる豪農に特権を付与したもの。肝煎や庄屋の上位にあたる)を務めた兵右衛門家が甲斐(現在の山梨県)出身だったことに由来するそうだ。この社叢に、直径で70~100センチのアカガシが数十本ある。アカガシは、標高約200メートルまでの尾根筋や斜面上部の土壌が浅く乾いた立地に生育するという。石川県内には、原生またはそれに近い状態で残されているアカガシ林が数か所あるが、石川県は「本社叢はその代表とも言うべきものであり、また、県下の巨樹群としても、学術上貴重である」として県の天然記念物に指定している。ただ、多くのアカガシに洞がある状況で、強風でも吹こうものなら、そこから折れてしまいそうだ。仮にそうなったとしても原生林である以上、人が手を加えるべきではないが、この先もアカガシ林を永く見守っていく必要性を感じる。

このページのトップへ